消されてしまった

「処分したなら、処分したときの書類もどこかにあるはずだけど」

『ガールズ＆パンツァー』という作品中で、戦車を探すシーンでのセリフだ。生徒会の書類整理を担当している人物は、備品を処分したのなら処分したことを示す書類が存在するはずだと述べている。

私たちは、普段何気なくモノを捨てている。紙くずだったり、使えなくなったケーブルだったり、はたまた故障してしまった電子レンジだったり。捨てるときに書類を書く人は少ないだろう。

それが組織になると、モノを捨てるのに書類を書く。モノを捨てると、書類が増える点がおもしろい。モノを捨てると、モノが減る！という固定観念が覆る。書類を手続きを記録するものだとすれば、捨てるという手続きを記録したにすぎない。つまり、モノ（書類）が増えたのではなく、手続きが増えただけだと捉えるとすんなり理解ができる。

片付けられる習慣を身につけるための方法にこういうものがある。毎日ノートに捨てたものと捨てる理由を書くという試みだ。言ってしまえば、このノートは上記でいう書類に該当する。捨てたという手続きを記録するためにページを埋める。片付ける習慣を、捨てるという手続きに捉え直した結果、生まれ出たものだろう。

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まとめ

モノを捨てると、モノが減るはずだが、「捨てる」という手続きを記録したモノが増える。なかなか言葉遊びとしておもしろいんじゃないか