駄文をつらねるウェブログ

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より良くするための方法論

アジャイルサムライ』という本を読んだ。これはソフトウェア開発の手法のひとつのアジャイルを説明した本。ユーモアのある文章だったのでとても読みやすかった。実例というか、想定される実際の場面について議論がなされていてとても興味深かった。

やらないことを決めることや、やることの重さに対してポイントをつけることや、そのポイントの消化具合に基づいて速度を算出することだったり、有用そうな方法がいくつも紹介されていた。

このような手法の本を読むと、体がうずうずしてきて実践してみたいと思ってくる。アジャイルというのはチームに適用されるものだが、自分という個人にも適用してみたいと思っている。

意思決定支援のひとつである、AHPにも同様の魅力がある。これは何か物事を決定する場合に、評価軸の優先度と選択肢の評価軸に対する評価を一対比較法によって評価する方法で、いくつかの企業で実際に用いられている方法らしい。例を出せば、「どこでごはんを食べようか?」という意思決定に対して、評価軸を「値段」「おいしさ」「近さ」として、選択肢を「カレー」「パスタ」「定食」に設定する。まず、評価軸の順序を決定する。「値段」と「おいしさ」ならどちらが優先度が高いか?という風に。評価軸の優先度が決まったあとには、評価軸にもとづいて、選択肢を決定する。「値段」という評価軸において、「カレー」と「パスタ」ならどちらが優先度が高いですか?と。それらを評価したあとには、それぞれの評価を数値化して行列計算に運び込む。それらを計算すると、どれがもっとも「ごはんを食べる」のにふさわしいか計算されて出てくるというものだ。

私は人が曖昧なものという立場をとっているために、このような曖昧な考えを整理してくれる支援ツールに興味を持っている。意思決定支援は、オペレーションズ・リサーチという分野で研究が進められているようだ。さきほどAHPについて紹介したが、ANPやNNPについて調べているが、文献が少なく実践に役立てるには情報が足りていなく、悲しく感じている。

また、選挙などで用いられている多数決も一つの支援ツールだ。これはとても簡単な方法だが、みんなの意志をひとつの結果としてまとめ上げてくれる。私の経験では、多数決というのは最後の一票にかかってしまう場合もあったり、微妙にずれていることがあるように思う。みんなの気持ちをまとめ上げる方法として、シュルツ方式というものがあるらしい。GIGAZINEというサイトで詳細が説明されている。

gigazine.net

私たちの生活には、数学が溶け込んでいるが、ツールとして更に自ら導入することでより良い生活ができるのではないかと私は考えている。人が苦手なことは、コンピュータにまかせて、コンピュータが苦手なことは人がやればいい。